Report 体験記

熊崎氏工房 飛騨春慶体験

伝統の技が息づく、
飛騨春慶の魅力を手のひらで感じる

 飛騨春慶(ひだしゅんけい)は、岐阜県高山市周辺で作られている漆器で、始まりは約400年前の江戸時代初期に遡ります。木目を生かした透漆が特徴で、使うほどに艶や風合いが変化していくため、実用性と美しさを兼ね備えた器として愛されています。今回は、塗師・熊崎信行さんの工房で、塗りの技術を直接学ぶ体験を行ってきました。
 さまざまな道具が並ぶ作業台に座り、少し緊張しながら体験がスタート。最初に行うのは、漆の吸い込みムラを防ぐ「目止め」の作業です。細かい土を溶かした液を器に塗り、乾かないうちに拭き取っていきます。一見簡単な作業に見えますが、重要なステップなのです。次に、大豆をすり潰して作った豆乳を器に2度塗り重ねていきます。体験はここまでですが、その後も「摺り漆」の作業を何度か繰り返し、最終的に「上塗り」を行うための下準備が整っていきます。ひとつ一つの工程を終えるごとに、器の見た目や手触りが少しずつ変わっていき、時間を忘れて没頭してしまいました。
 「職人は自分の技術を見せたくない人も多いですが、もっと飛騨春慶を知ってもらいたくてこの体験を始めました。」と熊崎さん。そんな思いが込められた体験を通して、飛騨春慶が生み出す温かな魅力に触れられる、貴重な時間を過ごすことができました。

普段は入れない職人さんの仕事場で、技術を間近で見ながら体験できる贅沢な機会。

まずは塗りの工程の説明から。飛騨春慶は、木地にヒノキを使ったものが多く、木目が美しく、
他の漆器に比べて軽いのも特徴です。

「豆下地」の工程では、すり鉢を使って水でふやかした大豆を潰し、しぼり汁に色粉を加えて
木地にまんべんなく塗っていく。

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「木目を活かすも殺すも塗り次第」と言われている、塗り師の仕事。いかにムラなく塗って木目を美しく見せるかが勝負!

長年使い込まれた道具を見ていると、
職人さんたちの仕事への思いが
ひしひしと伝わってきました。

熊崎さんが仕上げてくれたぐい呑みが後日届きました。木目が美しくて、ひと目で気に入りました!

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問合せ先
高山市観光課 
岐阜県高山市花岡町2-18 
電話番号:0577-35-3144
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